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カイロの紫のバラのYYamadaのレビュー・感想・評価

カイロの紫のバラ(1985年製作の映画)
3.8
【恋愛映画のススメ】
カイロの紫のバラ (1985)

◆映画のジャンル:
 ファンタジー
◆ロケーション:
 ニュージャージー
◆パートナー(カッコ内は公開時年齢)
 ♀️: ミア・ファロー (40)   
 ♂️: ジェフ・ダニエルズ (30)

〈見処〉
①映画ファンに捧ぐ、
 珠玉のラブストーリー!
・『カイロの紫のバラ』(原題:「The Purple Rose of Cairo」)は、1985年公開のロマンチック・ファンタジー。
・本作の舞台は1930年代、大恐慌真っただ中のアメリカ東海岸、ニュージャージー。ウェイトレスのセシリア(ミア・ファロー)は、失業中の夫との愛のない生活を忘れられる映画鑑賞だけが心の支え。
・そんなある日、劇場で「カイロの紫のバラ」鑑賞中、映画の登場人物トム・バクスター(ジェフ・ダニエルズ)がスクリーンを飛び出し目の前に現れる。やがて騒動を聞きつけ、トムを演じた俳優ギル(ダニエルズ/1人2役)も登場し、セシリアは奇妙な三角関係に巻きこまれていく…。(eiga.comより抜粋)
・本作は巨匠ウディ・アレンが「お気に入りの監督作品」と評する、映画愛に溢れたロマンティックな作品である。

②結び…本作の見処は?
○:「もしもスクリーンのなかに行くことができたら」…。映画ファンならば、思ったことのあるだろう夢のシチュエーションに身を置くことになった女性の物語。終盤15分のファンタジーのさなかでは「現実逃避出来る夢の世界」と「厳しい環境に直面する現社会」に揺れる心境の描写が汲み取れる。同系作品『ラスト・アクション・ヒーロー』よりも、大人向けのファンタジー。
○: 銀幕に入り込む演出や「フェードアウトしない現実社会とのギャップ」など、映画ファンの興味をひくようなプロットが多く、興味が尽きない。
○: 主演のミア・ファローは当時40歳と思えないほど瑞々しい。恋多き彼女は、フランク・シナトラとの離婚後、本作の監督ウディ・アレンと長く内縁の関係にあり、本作はその時代の作品。

本作は、厳密には「恋愛映画」ジャンルに相応しくない作品なれど、敬愛すべきフォロワーのちぃさんの素敵なレビューに刺激をいただいたこと、ウディ・アレン監督50作目『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』(2019)と同時レビューをしたかったことから、本作を取り上げました。
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