アニマル泉

最敬礼のアニマル泉のレビュー・感想・評価

最敬礼(1929年製作の映画)
4.1
フォードが海軍士官学校を舞台に描くメロドラマ。
フォードは「群れ」が過剰だ。行進、教練、ダンス、フットボールの10万の観衆。凄まじい数に圧倒される。黒人召使いのステッピン・フェチットが存在感抜群だ。「プリースト判事」「太陽は光輝く」の名優である。本作は陸軍の優秀な兄ジョン(ジョージ・オブライエン)と海軍の弟ポール(ウィリアム・ジャーニー)とナンシー(ヘレン・シャンドラー)の三角関係の物語だ。ナンシーがピアノを弾いてポールと他の士官候補生たちが合唱する場面はフォードらしい。ダンスシーンは男たちが女性を取り合うまさに戦場になる。
「投げる」主題はアルバート(フランク・アルバートソン)のパイ投げだ。そしてクライマックスは陸軍vs海軍のフットボール決勝戦である。まさにボールの投げ合い、蹴り合いになる。伝統の一戦らしく様々な決まり事がある。海軍のヤギが面白い。フェチットが面倒を見ている。マーチの数々が印象的だ。まだ無名のジョン・ウェインがノン・クレジットで出演している。
ウィリアム・フォックス社 白黒スタンダード
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