Qちゃん

赤毛のアン グリーンゲーブルズへの道のQちゃんのレビュー・感想・評価

3.5
世界名作劇場でやってた高畑勲の「赤毛のアン」のアニメで、アンがグリーンゲイブルズに引き取られることになる部分までを劇場版にしたもの。

「グリーンゲイブルズへの道」というタイトルだったとはいえ、個人的にはアンの物語って引き取られてから始まるようなものなので、正直この始まりも始まりのシーンをピックアップした劇場版だとは思いもしなかった。。

「赤毛のアン」「アンの青春」「アンの愛情」は、小学校高学年から今に至るまで私の心のバイブル。

そして個人的には、ここの部分だけをピックアップすると、話が暗いし、アンがひたすら健気で可哀想に見えてしまうっていう、あまりアンのイキイキした良さが全面に出ない残念さを感じる。

ここを強調されると、アンの豊かな想像力とポジティブな考え方という長所が、悲惨な生い立ちの中での現実逃避と、より良い未来への嘱望によって育まれただけのような悲哀を帯びてしまって残念。やはり子供の頃に無邪気に受け止めていた時分と違って、自分が大人になって、 1人の子供としてもアンを見るようになった受け止め方の違いも大きい。

もちろんこの世界名作劇場の赤毛のアン自体は大好き。本作よりむしろアニメダイジェスト版のDVDの方が好き。ギルバートとのストーリーラインより、マリラとマシューとの会話や関係、アンの自身の夢に向かって頑張る姿を大事にピックアップしていて、見ていて元気をもらえる。
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