Yuuki

ハロウィンのYuukiのレビュー・感想・評価

ハロウィン(1978年製作の映画)
3.0
幼少時に姉を包丁で刺し殺して精神病院に入れられたマイケルは善悪という概念を持たず、心に計り知れない邪悪を抱えていた。15年後に移送中に脱走して向かった先は、ストロード家に引き取られた唯一の家族、妹のローリーの元だった。時はハロウィン。恐ろしいマスクをかぶったマイケル=ブギーマンがやってくる!な話

1978年のホラー自主制作映画。ウルトラスーパー大ヒットして続編やリメイクが数々作られたりオンライン対戦鬼ごっこゲーム「Dead by Daylight」でもマイケル&ローリーが課金キャラとして使えたり現在でも目覚ましい活躍っぷり。で、2019年4月に公開されるやつがそのシリーズを全部無視した「今作の正統続編」という強気の位置付けなんだって。リメイク版見たけど、そらこっちを予習しとかないかんでしょう。低予算の自主制作映画で1978年製ってことで残酷な演出はほぼゼロでありながら、後世に残る名作だけあって目が離せなくなるカメラワークやアイデア溢れる雰囲気作りで充分に怖さが追求された仕上がりになっててさすがだな〜と思いました

一人称視点+長回しで姉を殺すシーンのオープニングがまず良いし、マイケルのローリーへのストーキング行為の距離感が実に絶妙!遠くからひたすらじ〜っと見つめては煙のように消え、盗んだ車ですれ違う時はギリギリその顔が見えなかったり、暗闇からぬっと出てきてはまた消えたり…この鮮やかな身のこなしが今でも通用するほど恐怖!監督自身が作った不穏なBGMも緊張感を煽って素晴らしいのに加えて「家」の使い方もよかったです。本来なら安全圏なはずなのに気がついたらそこにいるヤバさと、鍵をかけられてなかなか外に逃げられない+入れない…という、内から外から家というギミックを効果的に使ってる印象がありました。ただローリーがマイケルの妹っていう設定が全く出てこなくて何でここまで執着してるのかは初見では謎だったな。2019年版はこの設定生きてるのだろうか…?

あと、こういうクラシカルな映画を見るコツとして、「公開当時に見た人の気持ちになる」と良いですよ。今見るとどうしても技術面で見劣りするところは否めないので、どれだけ当時鮮烈だったかを探しながら見るとかなり面白く映ります。そんな感じで2019年版は今月中に試写会で見れそうだし、楽しみや〜
Yuuki

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