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ベスト・キッドのYYamadaのレビュー・感想・評価

ベスト・キッド(2010年製作の映画)
3.6
オリジナルを凌駕する作品は!?
【リメイク映画のススメ】

◆本作 (リメイク作品)
ベスト・キッド (2010)
・製作国: 🇺🇸アメリカ
・主演: ジェイデン・スミス
ジャッキー・チェン
・監督: ハラルド・ズワルト
・製作費: $40,000,000
・興行収入: $359,126,022

◆オリジナル作品 (リメイク元)
ベスト・キッド (1984)
・製作国: 🇺🇸アメリカ
・主演: ラルフ・マッチオ
ノリユキ・パット・モリタ
・監督: ジョン・G・アヴィルドセン
・製作費: $8,000,000
・興行収入: $130,400,000

〈リメイク作品のポイント〉
・最新の演出により、古典作品を
 現代風にアレンジ
・作品の舞台設定を変え、新市場の
 興行収入を開拓
・プロデューサーによる、親族俳優の
 ゴリ押し!?

〈見処〉
①カラテからカンフーへ。
 中国を舞台としたリメイク・ヒット作。
・『ベスト・キッド』(原題:The Karate Kid)は、2010年に製作されたアメリカ・中国合作映画。
・本作の舞台は中国、北京。父を亡くし、母とふたりで新生活を求めてアメリカから転居してきた少年ドレ(ジェイデン・スミス)は、言葉も文化も異なる環境になじめず、地元のカンフー少年チェンたちにいじめられる毎日。
・逃げ道ばかり探していたドレは、ある日、マンションの管理人ハン(ジャッキー・チェン)に助けられる。実はカンフーの達人であるハンは「自分を守るために使う」条件でドレにカンフーを教え始める。ひたむきに訓練を重ね、逃げずに立ち向かうことの大切さも学んでいくドレ。そしてついにチェンとのカンフー決戦に臨む…!(公式HPより転載)。
・本作は、1984年の同名青春映画をジェイデン・スミス&ジャッキー・チェン主演でリメイク。舞台を北京に移した本作は、
万里の長城・紫禁城・武当山などの世界遺産がロケ地として登場。ハリウッド作品では、なかなかお目にかかることが出来ない貴重なシーンが撮影されている。

②結び…本作の見処は?
○: ジャッキー・チェンによるカンフー指南とジェイデン・スミスのアクション・シーンは、オリジナルの胡散臭いカラテよりも説得力のある描写。
○: 悠久の歴史を感じる中国のロケ地は他作品ではなかなか見ることが出来ない。異文化に触れる作品設定も良い。
▲: 原題「カラテキッド」のままリメイクも、ジャパンマネーがチャイナマーケットに負けて?実際には「カンフーキッド」にリニューアル。もう少し前シリーズのオマージュがあっても良かった。
×: 高校生を描いたオリジナルに対し、本作は主人公を12歳に変更。ラブ・ロマンスや格闘シーンに無理が生じさせてまで、ジェイデンをゴリ押しするウィル・スミスのエゴを感じる。

〈リメイク作品の判定〉リメイク○
作品質はリメイク作品に軍配を上げざるを得ない…。が、オリジナルの「コブラ会」やミヤギ師匠のカラテ特訓に愛着を覚えずにいられない。また、テーマ曲もジャスティン・ビーバーによるリメイクの「Never Say Never」よりも、オリジナル「The Moment Of Truth」( Survivor)の方が燃える。
演出    : リメイク ○
配役    : オリジナル ○
ロケ地   : リメイク ○
ストーリー : ドロー ▲
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