ガードの固い恋人エイミーとの交際にやきもきする17歳の男子高校生で、彼女の趣味でピーター・ヴィンセントが司会を務めるホラー番組『フライトナイト』を見るチャーリー。ある日隣家に住むジェリー・ダンドリッジがヴァンパイアだと気付いた彼が、迫りくる吸血鬼に対抗するため周囲やピーターに協力を求める様を描くホラー映画です。
俳優としてキャリアを始めた後にホラー映画の脚本家に転身してヒッチコック作『サイコ』の続編などを成功させたトム・ホランドが初めて監督を担った1985年公開の作品で、低予算映画ながら工夫の凝らされた脚本やメイクが評価されてサターン賞でホラー映画賞ら三部門を獲得。後に続編やリメイクが作られるカルト的人気を獲得しました。
高校生が主人公のホラー・コメディながらあからさまなお笑いシチュエーションに頼ることなく、あくまで超常ホラーをベースに真剣に悩む主人公が起こす「シリアスな笑い」で魅せます。もちろん時代や子供だましを感じさせるところもありますが、吸血鬼演じるクリス・サランドンの存在感とおぞましいメイクでパワーを生み出す一作です。
