茜

ビースト 獣の日の茜のレビュー・感想・評価

ビースト 獣の日(1995年製作の映画)
3.6
スペイン産ホラーコメディアクション。
黙示録の解読に成功した神父さんが世界滅亡を阻止するべく悪魔を呼び出そうと奮闘する何ともひたむきなお話です。

悪魔の信用を得るために悪事を働く神父…人の荷物を盗み、瀕死の人間に向かって「地獄に堕ちろ」と囁いたり…。
やってることは一般常識的に考えると酷いのだけど、悪魔とお近づきになるにはスケールが小さすぎて憎めない(泣)
悪魔のメッセージを探すべく立ち寄ったレコードショップで店員として働くヘビメタ野郎と出会ってからは、当初からヘンテコだったお話が余計にこんがらがってしまう(勿論良い意味で)

神父と悪魔とか、ヘビメタと悪魔とか…数多くの映画が溢れる現代において全く珍しいテーマではない。
けども、神父が悪事を働いたり、そんな神父とヘビメタ野郎をかけあわせてみたり、ちょっとユニークな捻りを加えるだけで一気に個性的で面白くなる。
ベースはバカバカしいドタバタ劇なのに、終盤で遂に悪魔が姿を現した時は妙な感動すらおぼえ凄く壮大な話に思えた…。
90年代の映画だけど今も新鮮な気持ちで楽しめちゃうイグレシア監督の色褪せないユーモアに脱帽。
丁度「ハイル・ミュタンテ!」も再鑑賞したいなと思ってたし、今公開中の「べネシアフレニア」もレンタルに来るのが楽しみ。
茜