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大理石の男のMcQのレビュー・感想・評価

大理石の男(1977年製作の映画)
3.8
博物館の倉庫の片隅に眠っていた〝ある男〟の大理石、、映画大学の女学生アグニェシカは卒業制作として「大理石の男(ビルクート)」の過去を探り、現在に至るまでのドキュメンタリー映画制作に乗り出すのであったが、、

アグニェシカが生き証人の姿をカメラで捉え、更にその証人が語る過去(回想シーン)の中でビルクートを撮影するカメラがある。更にアグニェシカをカメラで捉えているのがワイダ監督である。文章にするとこんがらがりそうだが、映像で見ると複雑さは感じない。

又、主人公の一人であるアグニェシカがなんともアグレッシブ且つワイルド(足癖がとにかく激しい!笑)な性格をしており、もう一人の主人公ビルクートよりも余程気になる存在だった。

正直、ビルクートのエピソードには、いまいち興味が持てず、アグニェシカの周囲の反応と同様、「本当にこの映画面白いのか?」と疑問を抱いたまま終盤に突入してしまったが、、その印象をガラリと変えてきたのがラスト20分での出来事である!、、そして超絶気になるところでエンドロールに突入、、(続編の「鉄の男」が気になるものの、評判はイマイチか、、)

前期の傑作群とは異なる魅力!、、カメラワークに〝探偵モノ〟チックな曲使いにセンスを感じずにいられない。
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