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狩人の夜のmichiのネタバレレビュー・内容・結末

狩人の夜(1955年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

お金が欲しいサイコパスがお金のありかを知る子どもたちを執念で捕まえようとするストーカーストーリーかと思いきや、最後は「貧しい子も逞しく生きよ」みたいな話になって何が言いたいのかよく分からない作品でした。
全体的には不思議な雰囲気。ニセ福音伝道師がいかにもなことを熱弁する姿は不気味で、それにコロッと陶酔してしまう周りの大人たちは怖い。ちょっと甘い言葉をかけられただけで「彼を愛してる」とまで言ってしまう思春期のお嬢さんはちょっと痛い。
母親は洗脳の果てにさらっと殺され、水に髪をなびかせる死体はもはやファンタジックにさえ見える。
チャールズ・ロートンの監督作品はこれが最初で最後とのことですが、この独特な世界観で他の作品も観てみたかった。

確かにロバート・ミッチャムの怪演を堪能できます。でも、彼の演技は他にもいろいろと怖いのがあるので、これが群を抜いて凄いというわけでもない気もします。
何より、彼の演じるハリーがどこかちょっと間抜けなのです。逃げる子どもたちを執拗に追うのが見どころの一つだとは思いますが、気合の割りに頑張ってもう1歩出れば手が届いたんじゃない?みたいなところが多々あり…。
毅然とした態度でサイコパスに立ち向かうリリアン・ギッシュがはまっていました。
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