アキ・カウリマスキのプロレタリアート3部作の3作目。
本作を悲劇ととるか、喜劇ととるかは、人それぞれの解釈によるが、決めつけてはならないタイプの作品。
また、気分によっても、その受け取り方は変わってくるだろうし。
カウリマスキが試みたのはそんな高等技術のような気がする。
前2作までとは異なり、陰惨なイメージが強まり、徹底的に突き放した姿勢がみられる。
カティ・オウティネン演じる少女は無垢な故に、世界からみはなされてしまう。
鑑賞のタイミングとしては、この世はクソッタレだと思ったときにみるといいかもしれない。