タクマ

ドラえもん のび太とアニマル惑星のタクマのレビュー・感想・評価

3.6
見たで。
寝ぼけたのび太が入ったピンク色のモヤの先には進化した動物達が暮らす理想郷があった。
環境問題や人類文明などへの問題提起をテーマに描いた歴代ドラ映画の中では「雲の王国」に次いで社会問題へのメッセージが強い1本。犬のおまわりさんややぎさん郵便などの童謡ネタ再現にクスリと笑える一方で悪役であるニムゲの登場描写には大人になった今みても恐怖を覚える。自分達の利益の為に動物達が暮らす星を侵略するニムゲの姿は現実の人間と自然に暮らす動物達との関係を投影している様である。終始シニカルな内容ながらも珍しく気弱でセンチメンタルになったジャイアンが友達の為にいつもの勇気を見せる姿は胸熱で冒険物としてもシンプルに楽しい一本でもある。
詰め込みすぎでちょっと説教臭いと感じた部分もあったがラストの展開には藤子先生の人類に対する希望の様な物を感じた。自国の自然が無くなったから他国を攻めようなんて未来にはならない事を心から願いたい。
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