Kota

ロレンツォのオイル/命の詩のKotaのレビュー・感想・評価

3.6
“我々の無知で息子を苦しめたくない。私は医者でも製薬会社の社員でもなくて一人の母親なの。”

1980年代、治療法が見つかっていないALDという難病にかかった息子ロレンツォを助けるために母親(スーザンサランドン)と父親(ニックノルティ)が全てを捧げ、ゼロから神経学や生物学を学び、治療法がオリーブオイルの一種だと見つけるまでの2年間の実話。

いや、これまた凄い話を観た。病気の実話って奇跡とか愛とか抽象的なもので描かれる事が多いけど、これは論理的且つ医学的に息子を助けようとした親の話。医者が盲目的にしか治療ができないのなら自分達がより知識をつければ助かるかも知れないという考えがまず凄いし、保守的だった医学界をどんどん論破していく所が見所。親は子供を思う時誰よりも強い。

この時代のスーザンサランドンは“テルマ&ルイーズ”や“依頼人”など、どの映画をみても素晴らしすぎる演技力で圧倒される。全部泣いてるかもしれない。一つだけ言うなら、看護師や妹への当たり方はちょっと酷かったかな、仕方ないけど。小学校の先生が映画初出演のローラリニーだったとこも見逃せないポイント。
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