最初に前置きとして、悪い作品では決してない。
恐らく相性の問題かもしれない。
アート映画として、撮影、カメラワーク、美術、照明。
オシャレな世界観、アメリの可愛さ。
観客を喜ばせるための、様々な仕掛けが散りばめられていて、一定のワクワク感は担保されていた。
にも関わらず、のめり込めなかったのは、肝心のお話があまりにも中身がなく、主人公アメリに興味がそそられなかったから。
ひとつひとつのセリフが意味ありげで、ちょっとした哲学っぽい。
けど、それで?ってなってしまう。
映画に何を求めるかによってこの作品の良し悪しが、変わってくるかもしれない。
視覚的な気持ちよさを重視する人には合っているのかも。
自分も映画に求めているもののひとつに視覚的気持ちよさもある。実際、ウェスアンダーソンの作品とかは大好き。
でも、それ以上に映画に求めるものは実生活では経験できないような出来事や感情に思いを巡らせたり、誰かの人生を覗いたり疑似体験する事により、心が動く事に楽しさを覚えているのかもしれない。
そういった意味ではアメリは心が動かなかった。