４５年前の１９７９年。高校1年生の私は劇場で、「泣ける映画」『チャンプ』と、『ふたりだけの微笑』の2本立てを観た。
両方とも人の温かみのある作品で気に入っていた。
それから４５年が経ち、このたびＵ-NEXTで６０歳の私があらためて観たら、細かいところまで作品を理解出来た。
なかなかの名作だ。
温かいけど悲しい。
フェイ・ダナウェイ演じる別れた妻をまだ愛し、寂しさから酒とギャンブルで荒む日々のチャンプ。
金に困ることも度々。それはギャンブルでスルから。
そんな彼が３７歳にして、人生の浮上を掛けてボクシングに再チャレンジし、勝利する。リング上で、かつて味わった勝利の味。歓声を浴び、ファイトマネーも転がり込む。
しかし彼の肉体は既に限界を超えていた。
再び世界を掴んだ途端に別れがやってきた。
まだ8歳の愛児。
彼にとっては信じられない愛する父との別れがやってきた時、母との出会いが始まる。
