ほほえみデブ

ガチバン アルティメットのほほえみデブのレビュー・感想・評価

ガチバン アルティメット(2010年製作の映画)
3.8
余り世に知られてないが、ガチバンシリーズは映画として名作だと思う。ヤンキーは格好良過ぎてはいけねえ。毎回ぼっこぼこの酷い顔になるまでやられる。体だけじゃなく色々と酷い様になりつつも、「何だよこんなもん」とでも言いたげな血まみれのしかめっつらで、くわえ煙草のがに股で精一杯イキがり虚勢を張って歩く後ろ姿に、男のロマンと悲哀とバカな青さと人間ドラマを感じるのだ。
まだ人間的にこなれていない精神も肉体も青いヤンキー像が、窪田正孝の誰にも懐かない野良犬の子犬ような(でも餌は人が去った後でちゃっかり食べそうだが)、やんちゃそうな雰囲気にぴったり。
対するいいとこ育ちの番長(いつの時代)の紋児の余裕もよい。
今作は、なんだかんだいって勇人にとってのオアシスであるよっちゃん先輩の裏切りで、年少にぶちこまれての話し。癖者揃いの年少チームも良い。
途中で挟み込まれる荒れる豚、交尾する豚の映像が素晴らしく効いており、これも良い。
なんだかんだいって皆地がいい子で、決着は拳でという元気さがスカッとするのだわ。
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