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鬼畜大宴会
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『鬼畜大宴会』に投稿された感想・評価

koyamax

koyamaxの感想・評価

-
全く美しくない暴力と濡れ場(褒)
禍々しいムード作りが秀逸。

小さなグループが崩壊して、狂気と暴力に転ずる話。

学生運動や連合赤軍をモチーフにした話だとされていますが、
ストーリー的にその歴史や、末路など、あまり深く描いているわけではなく、、
閉ざされたコミュニティの中で発生する狂気と暴走を描くのに最適な状況として、この設定になったような感じです。


とにかく「救いがない」です笑
むしろ全員「救いようがない」し、なんならみんな粛正されたほうがよいのではないか?
とすら思わせてくれます。
実は事情があってだな。みたいなのは一切ありません。

特筆すべきはやはりこだわったグロ表現。
というより、これらの物理的グロを描くために用意された陰惨な世界という感じもあります。
こだわりのグロ!笑 素晴らしいです。


以下個人感想的に。。

目に入るもの、汚れた部屋、湿気が多い森、淀んだ眼、顔、色々なものが徹底して不快です笑
ミニマルな世界でイキがる女ボスや付和雷同的な男たちの行動も見た目も。
そして彼らの行動原理もとにかく同調できる気持ちになりません。
集団リンチに加担している気分にもなりますので爽快さはなく嫌悪感がむしろ高いです^^;


ただ通常生活していれば、全く理解できない価値観であるはずですが、隔絶された世界の中で生きていると、つけあがる者はつけあがり、止める者もなく、こうなるかもしれないという、妙にリアルな感じがありました。


陰惨この上ない話を黙示録的に描いています。
それが全体としては一本調子で、最初の印象からさらなる展開がなく、徹底した表現の暁にある、感情が突き抜ける感覚や「こいつ」のこのあとの行動が観たい。というような人物にたいしての「かわいげ」みたいな感じを抱けなかったのも、その視点故なんでしょうか?


大阪芸大卒業制作として制作された本作。
大阪芸大出身の方々と交流がありましたが、「鬼畜前」と「鬼畜後」みたいな感じで皆さん語っているのが印象的でした。
初見時は衝撃的でしたし、密閉された劇場内では「異常さ」に飲み込まれて具合悪くなる人いましたね。。
もともと学生映画で、濡れ場と暴力を描くだけでも神格化されるきらいありますが、、
このムード作りにより、学生映画の一つの到達点的な存在になったことは確かです(^^
連合赤軍が朝間山荘等で仲間を処刑した事件をモチーフに殺害される場面に焦点をあてたスプラッター映画

当時、レンタルしてショックを受けました(^o^;)
「ブレインデット」とかと一緒に見ていた記憶
監督はこの頃学生で卒業制作の作品
評判を呼んで劇場でも公開されたそうです
後に「私の男」を撮影🎥
HK

HKの感想・評価

3.7
後に「フリージア」「海炭市叙景」などのメガホンをとる熊切和嘉監督が映像学科の卒業制作で造り上げた長編デビュー作。キャストは杉原敏行、小曽木健太郎、三上純未子などなど

学生運動真っ盛りの頃、一つの左翼組織が薄汚い文化住宅をアジトとして集まっていた。しかし、組織を纏め上げているリーダー的存在の人間が、獄中で割腹自殺をしてしまう。頼もしいリーダーを失った組織の組員は徐々に仲違いをしていき、大殺戮を起こし内部崩壊していく…

学生運動というのはあくまで舞台設定としての借り物でしかなく、本質的には人間は頼もしい存在を失うとどれだけ強固な組織も脆く朽ち果ててしまうという人間の脆弱さを詠った作品であろうと思う。

卒業制作ということで、かなり演者選択の自由度が高いせいか、すごい濃い出演者を用意している。登場人物が全員一重瞼で顔はどちらかと言えば貧相で幸が薄そうで、如何にも善人とは思えないというメンツだけでそろえているのが、この映画に良きテイストを与えているのだと思う。

この映画は内部崩壊の儚さを訴える以上、出来る限り感情移入出来るキャラクターを排した方が、虐殺過程を写す際に「可哀想」という余計な感情を出させることを抑えることが出来るために、そこはとても良かったと思いますよ。

その為、最早完全に見ている人間たちとの親近感というものは皆無で、一種のグランギニョル的な盛り上がりを呈するために個人的にはそれ相応に堪能することが出来た。

今じゃこういう撮影は園子温さんぐらいしか恐らくできないような気がする。一応今でも熊切監督もこれくらい頑張ればできそうな気はするけどデビュー作ということもあって、その若々しさや粗さもこの映画に良い味を出させているから、この時期だからこそ撮れた快作だと思いますけどね。

演出もとても良くできていて、セックスをしているシーンとか、殺戮を行うシーンとか登場人物が興奮しているシークエンスなどでは絶えず和太鼓によるドラムロールが加えられます。ここで静かに観客側にもその興奮をBGMによって駆り立たせるのが良く出きていると思いましたね。

他にも所々で挿入されるサブリミナル効果を狙った短いカットを何度も入れる演出とかも、粗いんですかそれでもこの映画の醸し出す雰囲気とはマッチしていたので、所々の演出も外連味というのが効いていて良かったと思いますね。

邦画としてはかなり異色とも思えるほどに映画の中盤から後半にかけては目を覆いたくなるほどに凄惨なスプラッター描写が加えられます。まあ自分はこういうのは所詮嘘っぱちだと思っちゃうのでそこまで心には来なかったんですけどね。

時代が違えば絶対にATGで作られたとしても可笑しくないクオリティーの作品であったと思いますよ。「追悼のざわめき」「田園に死す」と同じ臭いがこの映画から感じられます。

まあ、前述した二作品含めてこの作品も3.7とまあまあ楽しめるんだけお4点台に行かない理由としては、申し訳ないんですけど個人的にはグランギニョル的な、一種の見世物的な感覚が陰湿な所がちょっとあれなんですよね。

同じような見世物小屋的な見せ方でありながら、もっと典型的な悪役を出させて露悪的な感情もさらけ出させる「徳川女刑罰絵巻牛裂きの刑」とかの方が、意外とエンタメとして昇華仕切っているのでね。

こっちの山奥でのリンチ光景とかは、中の演者さんも頑張って笑っているから何とか楽しめるんですけど、ちょっとばかり物足りない。やっぱり登場人物に感情移入できないとそういうのが中々感じられないのですかね。あの山根という人間も相当くそ野郎なので。

まあ、全体的には色々とあるかもしれませんが、エログロ描写に関しては他の邦画と比較したとしても群を抜いていてそこはとても良かったと思いますよ。特にライフルで吹き飛ばした顔の断面から出てくる内蔵とかをもみくちゃにする描写とか、その手の映画が好きな人には物凄いはまるかもしれません。

自分はグロ描写の耐性はあるので見れるんですけど、如何せん心の底にまで訴えてくるようなものというのがちょっとこの映画ではなかったような気がする。一種のエンタメ映画としてまあまあ楽しめたかのようなクオリティーですね。

それでも見れて良かったと思います。他にも熊切監督の作品をもうちょっと見てみたいですね。

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