もこもも

ベルリン・天使の詩のもこもものレビュー・感想・評価

ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)
3.9
ベルリンを舞台にサーカスのブランコ乗りの女性・マリオンに恋をした天使ダミエルが人間になる姿を描いた作品

"子供は子供だった頃..."

ゆったりとした時間の流れ、
詩的で美しいセリフの数々、
モノクロとカラーの使い分け、
悲しみにそっと寄り添う優しさ、
役者の味わい深い表情、
どれも印象深い素敵な作品

"時が癒す?
でも時が病気だったら?
人生祈りに身をかがめてるのは平気
まなざしさえ同じなら"

マリオンの心の中のセリフが
特に詩的で美しくて惹かれる
やからマリオンに惹かれる
人間になる決心をしたダミエルの
気持ちがよく理解できた
サーカスが終わることの悲しみを
ここまで美しく表現できるのが素敵
空中ブランコのシーンは
落ちるんじゃないんかっていう
ハラハラもありながら、
その美しさに心奪われた
ライブハウスで体を揺らす姿もセクシー

「永劫の時を漂うよりも
自分の重みを感じたい」

人間になって世界の内側に入って
色付いた街並みにはしゃぐダミエルが可愛い
映画監督の人は元天使やったんやね
ラスト2人が出会ってからの
会話とキスシーンがめっちゃ素敵
こんな必然の両想いに憧れちゃう

「寂しさを感じたかった
 寂しさって自分をまるごと感じることだから
 今ようやくそれが言える、寂しさが分かる」
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