まーしー

ドランク・モンキー/酔拳のまーしーのレビュー・感想・評価

ドランク・モンキー/酔拳(1978年製作の映画)
3.0
お調子者のフェイフォン(ジャッキー・チェン)が、修行に励みながら酔拳を習得するカンフーアクション。
同じジャッキー主演の先行映画『スネーキーモンキー 蛇拳』の姉妹作品。

名門道場の息子が、修行を通じて心身ともに成長していくという、少年アニメのようなストーリー。
序盤で描かれているフェイフォンは、女性へのちょっかいや無銭飲食を行う、典型的なドラ息子。
しかし、日々の鍛錬や敵との戦いが、彼を一回りも二回りも大きくしていく。

このストーリー自体に目新しさは感じないが、「酔拳」と呼ばれる拳法は特筆に値するだろう。
酒を飲み、千鳥足のようにふらつきながらも敵に一撃を与えるこの拳法は、既に「蛇拳」が公開されていたとは言え、斬新さを感じる。
ブルース・リーのような硬派なカンフーではなく、コミカルなカンフーを披露するところに、ジャッキーの存在価値があるだろう。

また、そのジャッキーの若さにも目を見張る。撮影当時23歳だったとか。
そのため、動きのキレが違うし、倒れても立ち上がるタフさがある。

とにかく、若きジャッキーのカンフーを「これでもか!」と見せつけてくれる作品。
決定打を欠く拳法ながら、手数の多さでもって敵を倒すところが、いかにもジャッキーらしい。

ちなみに、芸人・次長課長の河本がよくやっていた「お前に食わせるタンメンはねぇ!」の元ネタと思われる人物が、食堂のシーンで登場していた。
これから鑑賞される方は、ぜひご注目を。