アリスinムビチケ図鑑

パピヨンのアリスinムビチケ図鑑のレビュー・感想・評価

パピヨン(1973年製作の映画)
4.5
トランボが携わった作品と言うのと、リメイク作の予習で、2度目の鑑賞です。

若かりし頃の"スティーブ・マックイーン"と"ダスティン・ホフマン"が観れるだけでもとても貴重な作品です。


金庫破りで殺人の罪を着せられ投獄を余儀なくされ、胸に蝶🦋のtattooのある屈強な精神の持ち主パピヨン(スティーブ・マックイーン)は、
偽札や国債偽造の罪で刑務所暮らしをしながらも、処世術と金の力で看守達からも優遇される獄中の有名人ドガ(ダスティン・ホフマン)と運命の出会いをします。

なまじお金を沢山持っている為、同じ立場の囚人からも狙われるドガをパピヨンは脱獄の為の資金出資を条件に"自分が守る"と約束をします。

ドガを命がけで庇い看守に怪我を負わせてしまったパピヨンは、離れにある独房へ入れられてしまうのです。

自分の為に命掛けで助けてくれたと言う生まれて初めての経験をしたドガは、パピヨンに深い恩を感じ、
獄中のパピヨンにヤシの実🥥の差し入れをするのですが、
それが原因でただでさえ少ない食事も減らされ、灯りも奪われた状態をパピヨンは強いられてしまいまうのでした。

虫を捕まえて食べながら苦境を耐え抜き、独房の刑期を終えたパピヨンとドガはお互いに何か切っても切れない不思議な絆を感じ繋がれて行くのです。

無実の罪に屈せず、自由を夢見て脱獄に挑戦し続けるパピヨンと、
自分とは全く違う性格のパピヨンに知らずと惹かれてしまうドガ。
二人の行く末は果たして…。


自由を夢見てどんな苦境にもめげず、
理不尽な刑務所と言う体制に抗い屈しないパピヨンの強い精神力には驚かされます。

特に独房のシーンは、私なら気が狂ってしまいそう😱って思う様な場面も…💧

危険を顧みない性格で、無鉄砲だけど、情に熱いパピヨンと、
世渡り上手で冷静沈着なドガは、
お互いに補い合い、友として惹かれ合っていたんだと思います。

個人的にはドガ(ダスティン・ホフマン)のヒョウヒョウとした感じが好きで、
あのトレードマークの丸眼鏡👓もやけに似合っていて可愛く見えました😄笑

仲間になって一緒に行動をするゲイの若い男性も、
存在感も強く、漢気が有りお気に入りです♪

それにしても "地獄の沙汰も金次第" とはよく言ったもので、
欲に目の眩んだ看守達の堕落っぷりには呆れてしまいます😮

お金の力💰💴…恐るべし…😬💧

"信念を貫く強い心"と、"友を信じ裏切らない深い絆"を描きつつ、
"権力を振り翳し自由を奪う者の傲慢さ"や、"欲に塗れて不正を行う者の愚かさ"も描いています。

そして自由を求めて暗闇から這い上がろうとする男達の壮大なアドベンチャームービーでもあるのです。


リメイク版は、チャーリー・ハナムとラミ・マレックが、パピヨンとドガを演じ、
マイケル・ノアー監督の元、アーロン・グジコウスキが脚本を書く。

この素晴らしい題材を使って、
果たしてアーロン・グジコウスキはトランボ達の脚本とは違うどんな色を見せてくれるのでしょうね🤔

1973年トランボ達によって作られた、
男達の熱い生き様に想いを馳せながら、
リメイク版の上映を楽しみに待ちたいと思います。