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ディセンバー・ボーイズのchakoのレビュー・感想・評価

ディセンバー・ボーイズ(2007年製作の映画)
3.2
同じ孤児院で育った12月生まれの4人の少年たちのひと夏の物語。

主演はハリー・ポッターシリーズでお馴染みのダニエル・ラドクリフ
ちょうど"炎のゴブレット"と"不死鳥の騎士団"の間に撮影されたとのことですが、"例のあの人"が復活した直後にダニエルくんはこんなのもやってたんですね!

舞台は12月、真夏のオーストラリア
12月生まれの4人の少年は孤児院の院長からプレゼントとして、夏の休暇を海辺の村で過ごすことになる。
乾いた荒野が広がる内陸部で育った彼らにとって、そこは何もかもが新しい世界。
初めて過ごす"外の世界"を楽しむも、養子縁組を考える1組の夫婦との出会いが彼らを大きく変えていくこととなる。

4人の少年、ひと夏の物語という点でどことなく「スタンド・バイ・ミー」のような雰囲気もあるのですが、どうも全体的に中途半端なまま終わってしまった感じがしてならないです。

まず、ミスティーというボーイズの内の1人が語り手であるのに、あくまで主演はダニエル・ラドクリフというのを推したいのか(クレジットも最初に登場しますし、キャッチコピーというか売り出し文句が"ダニエル・ラドクリフが大人になった夏"…←笑)、ダニエルくん以外の少年たちがどうも存在感が薄く感じてしまうんです。

そして、そのダニエルくんが演じているマップスという少年。マップス1人だけが他の3人の少年たちよりも少し年上なのですが、それが3人にとって保護者的存在なのか悪いことを教える不良少年なのかマップスのキャラクター自体もどうも中途半端。多分、立ち位置でいうと「スタンド・バイ・ミー」でいうところのリヴァー・フェニックスが演じていたクリスの立ち位置に見せたかったんですかね。

いつかは優しい家族に引き取られたい、両親がほしいと夢見る3人をよそ目に、マップスは村で出会った女の子に恋をするも、それならディセンバーボーイズの物語というより、マップスの物語として描いた方がよかったのではないかと・・・

と言いつつも、オーストラリアの壮大な景色はどれも美しく、少年たちの笑顔は眩しいばかり。
少年がメインの作品好きの方にはおすすめです!

ちなみに、スパーク役の少年は「ポビーとディンガン」のお兄ちゃん、アシュモル役の男の子。きっとイケメンに成長してそうな予感。。。
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