すぽんじ

トラ・トラ・トラ!のすぽんじのレビュー・感想・評価

トラ・トラ・トラ!(1970年製作の映画)
3.2
「昨日の敵に今日の弾が当たるわけないだろ」

1941.12.07(日曜)早朝@真珠湾
アメリカ劇場公開版の143分より6分ほど長い日本劇場公開版を鑑賞。
真珠湾攻撃を題材にした映画を観るのは初めてじゃないけど、こんなにジーーーックリ描かれてるのは初めて観たかも。ジックリ過ぎて日常映画みたいなテンション。今までは奇襲という響きもあって一瞬の事のようなイメージがあったけど、受けたほうは堪らなく長い時間だったんだろうなと伝わってくる。もっと日本がゴスゴスに叩かれる感じと思ってたらアメリカ目線があまりの自省テンションでビックリ。どの世界線にも職務怠慢マンは存在する皮肉。

今まで見た三橋達也の中で1番大きい三橋達也。
初代・水戸黄門(東野英治郎)が出てきた時の安心感よ…寅さんも出てきた!
「猫の手も借りたい」「靴の上から足を掻くようなもの」「弱り目に祟り目だ」など吹替のほうが味わいある喋り。(ちなみに吹替&日本語字幕を選択しても字幕が付くのは外国語で喋っている部分だけなので注意)

この映画の製作費は実際の真珠湾攻撃にかかった戦費の25倍(当時の映画史上『クレオパトラ』に次ぐ第2位の費用)だったとか、元々は日本側の監督に黒澤明が起用されてたとか、事故に見えたシーンはやはり事故だったとか、本編以上に特典の製作秘話が面白かった。

レンタルDVD*吹替,日本語字幕(日本劇場公開版149分)