有名なオペラ「カルメン」をチャップリンならではのコメディに仕立て上げた作品。
公開にあたって、エッサネイ社とチャップリンが揉めたようだが、作品としては名作のひとつ。
伍長のホーザリーは門番をしているしっかりものののように見えるが、どこか抜けている。
そんな彼に目をつけたのが盗賊団の美女カルメン。
彼女がホーザリーを誘惑している間に、盗品を運び込むという作戦を立て、見事に成功をするのだが…
ストーリーは文句なく面白いのだが、なんせカルメン演じるエドナ・パーヴァイアンスの妖艶で明るい芝居が良い。
身体の動かし方や表情など、全てが魅力的である。
そしてラスト付近のチャップリンの芝居。
有名なカルメンを刺すシーンの表情は、寒気がする程、いつもと違う顔になるのが凄過ぎる。