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BALLAD 名もなき恋のうたのmatchypotterのレビュー・感想・評価

BALLAD 名もなき恋のうた(2009年製作の映画)
3.6
《“とある”芸能事務所に思いを寄せて》Vol.25

天正2年、戦国時代にタイムスリップしたとある家族と弱小国の生き様の話。

『BALLAD 名もなき恋のうた』

これ、元ネタはクレしん。
『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』。

元ネタはクレしん史上、歴史に残る名作。
それを山崎貴監督×ツヨポンが実写化。

当時から『Always 三丁目の夕日』とかを撮り始めてた山崎監督なので、この戦国時代を壮大に奥行きが深く、それでいてどこか暖かく、知りもしないのになぜか懐かしみを感じる風景。

日本国内で人と人が争う戦国時代。
そんな群雄割拠な血生臭い世界観を、元ネタクレしんと、山崎監督の、日本の良きところを良きに描こうとするハートウォーミングな部分が存分に感じられる作品。

野原家族も、原作の破天荒さやハイテンションさに忠実過ぎず、ごくごく普通の一般家庭感を彷彿とさせる、夏川結衣と筒井道隆。
つまり、みさえとひろしなわけだが、これがなんだか落ち着く。

れん姫とまたべえの付かず離れずの硬派な恋愛をベースに、大合戦のスケールあり、壮大で温かなドキドキワクワクほっこりの物語。

ガッキー、変わらず可愛い。

吹越満、斉藤由貴、波岡一喜、大沢たかお、小澤征悦、など、アニメ元ネタにも対応できる濃いキャラクターを雰囲気残しながら実写に存在させてる絶妙な塩梅。

クレしんに寄せ過ぎて成り立ちませんでした、にせず、そこから実写ならではで成り立つように人の温かみなど、実写にしかできないことにも挑戦している作品。

これはこれで良いと思う。

またべえ、ツヨポン、良いわ。
武士としては“鬼”と言われるほどの恐怖は感じられないが、人と国を思い、姫を慕う優しき武将。
ある意味、この時代で生きる生き方としては優し過ぎるけど、こんな武将なら付いて行きたくなる。
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