ディスコ、ナンパ、シブヤ‥この時代の狂騒的でアッパーなさわぎの端っこに、背伸びをした、実は純朴な少年少女たちが引き寄せられるようにやってきて、出逢いがある。
ライトエッチ部分はアダルトな要員のかたが担当し、本田理沙らは眩しく幼い青春物語を担う。
前半はだらだらしていて多少退屈なんですが、ラストがいい。好きって気持ちを、ちゃんと真っ直ぐに、はっきりと言わなきゃ相手に届かないよと、聞こえないよ！！と、大声で叫ぶ本田理沙。それにこたえる宮下。女子のつよさと弱さ、男子の弱さとつよさ。
シリーズ次作の廣木隆一監督『童貞物語4 ボクもスキーに連れてって』のほうが作品的には上かも知れませんが、素直で、エモーショナルな、こちらのほうが好きです。

公開当時、多少の反響はあったのだろうか。「キネマ旬報」と「映画芸術」のベストテンでは投票者なし、「ヨコハマ映画祭」では岩谷幸範(「ニュー・ズーム・アップ」編集者、1位に選んだのは佐藤寿保監督『狂った舞踏会』！)が9位に挙げたのみ。寺脇研の『映画に恋して』(その年公開されたすべての日本映画をレビューするという偏執的な本のシリーズ)では、いくぶん好意的に書かれていたと記憶していますが‥

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