スギノイチ

牝犬のスギノイチのレビュー・感想・評価

牝犬(1951年製作の映画)
3.5
和製『嘆きの天使』プラス『大雷雨』といったところか。
京マチ子と根上淳の関係が純愛メロドラマとして成立すればするほど、主人公であるはずの志村喬が醜悪に恋慕する中年という立ち位置に追いやられてしまう、残酷極まりない作り。
ここ最近起きた2件ほどの事件を思い出す。いつになっても同じなのか。
あと、自分のこと名前で呼ぶ女ってこの頃からいたのか。

志村喬に追い詰められた京マチ子の台詞、「殺されたっていいから最後に白川さんに合わせて」が特に残酷。
ここで殺意が倍増しただろう。
スギノイチ

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