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ジャンヌ・ダークのまるまるのレビュー・感想・評価

ジャンヌ・ダーク(1948年製作の映画)
3.5
1948年、アメリカ映画。
主演イングリッド・バーグマン。美しいw
テクニカラー作品。
↓テクニカラーカメラ
http://www.anfoworld.com/Lightdraw/technicolor_camera.png
このカメラすごいですね。
テクニカラー方式って、
レンズから入る光をプリズムで三色に分解し、
それを、3本のモノクロフィルムに同時に撮影するやり方だそうです。
このカメラ、上についてるゴツいのが、3本のフィルムが入ってるドラムでしょう?
それを、図のように一本はレンズと正対する位置に、
二本をレンズから見て左90度の位置に流しこむ仕組みのようでして、
つまり、フィルム捻じって設置するってことですよね。
写真の三本の黄色い帯がそれぞれのフィルムのガイドになってるってことですかねー。
スゴイなー、この当時のプロ機材な感じw
撮影の済んだ三本の白黒フィルムに、それぞれ赤緑青で着色して、それを交互にスクリーンに映す方式だそうです。
つまり、それぞれのフィルムを1コマ1コマカットして、交互に繋ぎ合わせてるんでしょうか?
…スゴイw
そんなわけで、戦後三年目のカラー映画です。



ジャンヌ・ダルク

英仏百年戦争末期に突如現れたフランス救国の英雄。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ジャンヌ・ダルク
こんな人が、こんな戦が、こんな社会現象が、こんな顛末が、
実際に史実としてあったって、
ホント妄想が掻き立てられますねーw
小説、映画、舞台で繰り返し取り上げられまして、
また新しい映画やるみたいですね。
https://filmarks.com/movies/85699
フランスの18、19の少女というと、こんな感じでしょうか。
こんな娘が火あぶりなぁ…
恐ろしい。

普通の田舎娘ジャンヌ。
12の頃から神の声が聞こえるようになり、
>イングランド軍を駆逐して王太子シャルルをランスへと連れていき
>フランス王位に就かしめよという「声」を聴いたという。
(上記wikiより)
で、18の頃、王太子に謁見を願い出るも、当然相手にされないとw
ところがジャンヌはオルレアンでの
フランス軍敗北を予言して見事に的中させまして、
市中をざわつかせます。
んじゃまぁ、会ってみるかとなったのですが、
シャルルは茶目っ気を出し、王座に偽物シャルルを座らせて、
自分は取り巻きの中に身を隠し、
「ジャンヌに赤っ恥をかかせてやれ」
なんてイタズラをしたところ、
見事見破られw
こりゃ本物の聖女か???なんて事になりまして、
いきなり前線に送り込まれ、
なんと指揮官として活躍することになります。
すっげーw
フランスは既にパリを陥落させてたイングランドに対し明らかに劣勢で、その上、王太子の正当性には疑問符が付いており、反王太子派はイングランドと結託してました。早い話がフランスは亡国の淵にいました。
そこへ百合の旗をはためかせ、戦場へ颯爽と登場のジャンヌw
連戦連勝のイングランド軍をバッタバッタと打ち倒し、
砦を次々落としてオルレアン奪回w
ついにはパリへ迫るなんて、ウソのようなホントの話w
もともと前線にいたフランス軍の上層部は、突然やってきたジャンヌを鼻で笑い、抑えつけようとしてたのですが、そんなのジャンヌガン無視、まるで無視w
勝手に兵士の中に入っていき士気高揚。
打って出ようとしない上層部無視して勝手に突撃w
リュックベッソン版ジャンヌダルクの「私を愛する者はフォロミー!」よろしく、敵軍に猪突猛進して大戦果あげたそうですw
すごいですねーww
なんでも、イングランド軍の優勢を支えていたのは射程600mの長弓だそうで、対するフランス軍はクロスボウ。
射程は短く、一発撃ったらジャッキで弦を引っ張って矢を装填する必要があるので、長弓に比べて連射が全然効かない。
んで、当時のフランス軍は古式ゆかしく「やぁやぁ我こそはー」とか名乗ってから突撃してたそうで、そんなことしてる間に弓で撃たれてたそうです。
なので、ジャンヌの素人くさい、敵に対して最短距離で迫る、とにかく突撃ってのが功を奏したそうですよw
ジャンヌは後ろに引っ込んで指揮してたわけではなく、旗を持って兵士と共に前線に身を躍らせてたそうです。
敵の城壁登りあがってw
んで首に矢を受け瀕死の重傷。
それにもめげず、また最前線へw
ドンレミ村の農家の娘が。
すごいですよねー。
どんな人なんだよとw
ついたあだ名が「ラピュセル」「オルレアンの乙女」
もちろん兵士にも町の人にも大人気w
中世フランスが生んだ大アイドルでした。


歴史ってすごいですね。
こんな状況↓

〇「私は神の啓示を受けた」なんて胡散臭い娘が、いきなり戦場の指揮官として抜擢された。
〇連敗を強いられた強敵、歴戦のイングランド軍相手に、聖女が指揮官になったとたんフランス軍、起死回生、破竹の連勝、快進撃。
〇救国の英雄はイングランド軍に捕らえられ、異端裁判にかけられ、男装が改まらないとの理由で、火刑に処される。

って史実を生んだ背景に思いを馳せると、やー妄想が止まらないw
亡国の危機に瀕するってのは、いろいろ奇蹟を生みやすいんですねー。



この映画は、見た後に調べたサイトの情報を割とそのままなぞってる印象で、正統派ジャンヌダルク伝。
歴史に、人の世に、思いを馳せられる一本。
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