さすらい農場

アイガー・サンクションのさすらい農場のレビュー・感想・評価

アイガー・サンクション(1975年製作の映画)
4.1
ー [あいつ]がこちらにいる限り
       [悪党] は俺達だ ー

クリント・イーストウッド監督第4作目は、ユニバーサルスタジオからの依頼企画

主人公は、元登山家で政府公認の殺し屋 、現在は大学の美術部門教授…とキャラ設定が大渋滞
引退していたが強引にカムバックさせられる
任務は、組織メンバー殺害犯人への制裁(サンクション)
ターゲットはアイガー北壁へのアタックチームの [誰か]
1本のザイルに命を預け、敵が味方か疑心暗鬼
山岳サスペンスアクションの傑作!

どこか悲しみを湛えた美しいジョン・ウィリアムズのサントラ
https://www.youtube.com/watch?v=yJeolxOofUo
モニュメントバレー、アイガー北壁
リアルを追求し実際に挑んだロケーションは迫真の絶景

自分が善人で無い事を主人公自身が知っている
真の敵は身内かも知れない
でも、どんな虫の好かない相手だろうと
命を預けて共に登頂目指すのが[人生]
この灰色の世界で確かなのは[チームへの信頼]
価値を決めるのは自分自身

〈余談〉
危険な撮影に挑んだ事で、参加スタッフの登山家が命を落としてしまった
イーストウッドは彼の死を無駄にしない為に撮影を続行
評論家からの評価は低いが、単なる娯楽映画では無い残酷で美しく、深みのあるエンターテイメントだと信じている