たつなみ

フォーリング・ダウンのたつなみのレビュー・感想・評価

フォーリング・ダウン(1993年製作の映画)
4.0
昔観た時と歳取った今とでは鑑賞後の余韻が全く違う。
これを単なる異常者の話と断じてしまって良いのか?と自問したくなる。

クソ暑い中、エアコンのぶっ壊れたクルマの中で大渋滞に巻き込まれ、車内に入って来たハエが邪魔で仕方ない。
小銭を崩そうと店に入ったらコーラはクソ高いし、一休みしてたら訳の分からんチンピラに絡まれる。

こんな状況が続いたらクルマも乗り捨てたくなるし、店もメチャメチャにしてやりたくなるし、クソガキもブン殴りたくなる。

そう。観ている私たちだって主人公と同じ立場になり得る。
いつそっち側に落っこちる(falling down)か分からない世界に生きている。
だって彼がバットを振り回したり、銃やバズーカをぶっ放したらスカッとするもん。

マイケル・ダグラスの役が本当にハマってて正に迫真の演技と呼べる素晴らしさ。
トラブルがある度に武器がどんどんグレードアップするとこ好き。
あとバズーカの操作説明する子供のシーンも最高。

モヤモヤ、イライラしてる時に観ると少し冷静になれる作品。おもろいです。