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トレインスポッティングのcocoroのレビュー・感想・評価

トレインスポッティング(1996年製作の映画)
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激ヤバ薬中青年たちのドタバタ青春劇。音楽が良い。脳みそに響く、毒味のある、中毒性のある、それこそ薬みたいな音楽が劇中にピッタリ。この映画自体が薬をやって気分が良くなるみたいな快感を感じられる作品かも。真面目な人間がみれば心がしどろもどろするし、おいおいおいおいってなるところも多いと思う。けどそうやって脳も心も掻き乱される感じがある点は、映画として成功してるってことだと思います。
また、この映画は薬物中毒についての問題を非常に簡略化しており、その危険性について語り、見るものにその問題について考えさせるような導きを、直接的に与えることはない。それはモラル的にどうなのかと思うのが一般的な考え方で、人によってはこの映画に対して嫌悪感を抱くかもしれない。しかし、先述したように、この映画は作品自体が一つの薬のようなもの。つまり、この薬のような映画とそれを体験する私たち観客の間にモラルなどない。観客に本作と自分自身を俯瞰することのできる知識と自我があってこそ、本作は映画として成り立つ。もしそれらがかけてしまえば、ただの薬物乱用の促進ビデオになるやもしれん。信頼してくれてありがとうダニー・ボイル。
主人公が隔離されてた部屋で苦しみ悶える描写、セックスエデュケーションのトイレ。
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