悲情城市や冬冬の夏休みなどで知られるホウシャオシェンの青春映画。レストランの経営を夢見る中年間近のチンピラとその部下の話。
ビーガンの凱里ブルースはタルコフスキーや今作からかなり強い影響を受けているように見えました。というかビーガン限らず、アジア圏の青春映画を撮る人たちの多くがホウシャオシェンに憧れていると思います。それだけアイコニックでもある破滅的な今作ですが、半年以上続いた撮影のせいか、話は少し散らかっている印象を受けました。まあそれがチンピラらしいと言えばチンピラらしいわけですが。。。
撮影や照明は綺麗だし、バイクで二人乗りするシーンは凄く良かったです。あのカットが今作で一番魅力的だった反面、他の場面では少し退屈しました。カラグレで色をいじったりとか、ホウシャオシェンにしては珍しいこともしていましたが、それでも編集で無駄なシーンをカットした方が、今作はシャープになった気がします。
先日ホウシャオシェンが引退してしまったけど、黒衣の刺客(ドキュメンタリーを除く)が最後の作品にしまうのがとても残念です。。。