櫻イミト

スコウ・マンの櫻イミトのレビュー・感想・評価

スコウ・マン(1914年製作の映画)
3.0
ハリウッドで製作された最初の長編映画。セシル・B・デミル監督のデビュー作。「スコウ・マン」とはインディアン女性と結婚した白人男性の意味。

イギリス軍のウィンゲート大尉は従兄の横領事件の罪を自ら被り、船でアメリカ西部へ渡り牧場を開く。そこで悪漢に襲われているインディアンの娘を救ったことから親しくなり、やがて結婚するのだが。。。

記念すべきハリウッド長編第一号で、意欲はひしひしと伝わってくる。イギリスでの都市型犯罪→海上で船が大火事になりボート脱出→アメリカに渡り西部劇→白人とインディアンの恋愛→雪山で毒ガスからの救出劇→岩山で落下事件・・・と、74分尺の中にてんこ盛りの要素を詰め込んでいる。

それが仇となって物語の転換が唐突になってしまった。演出・撮影・演技共にまだ未熟だったのだと思う。しかし最初からうまくいくはずもない。ハリウッド第一号にふさわしい、偉大なる失敗作と言える。
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