ニクガタナ

幻魔大戦のニクガタナのレビュー・感想・評価

幻魔大戦(1983年製作の映画)
3.3
♪サイオニクス戦士、誰が為に戦うー
「消えて行く。星々が次々と消え去って行く。千億の恒星系の半ば以上は既に消滅した。380万光年の果てから刻一刻、永劫の闇が押し寄せてくる。この緑の地球もやがて暗黒の闇に包まれてしまう…。」本編に関わらない、青い顔した謎の占い師風のおばさんが、奇怪な踊りを舞いつつ、幻魔が迫るやばい状況を説明してくれる。全体的に説明セリフ多めの脚本。宇宙から望む地球と新宿の夜の高層ビル群を背景に小太鼓の音が響いて「アキラ」っぽい。やたらと発光エフェクト使うりんたろう。何度か観てるが、やっぱりテンポ悪くて長くて退屈で眠くなる。大友克洋のキャラデザは男性はカッコ良いんだけど、女子が皆吊り目で可愛くない。本作はこの後の大友作品にいろいろ影響与えてる気がする。数百億の星を破壊してきた幻魔が執念のサイボーグ戦士ベガと地球の超能力者達にやっつけられるとは信じがたく説得力が無い。幻魔の手下が3匹しかいなくて皆へっぽこ 。作画のクオリティは高めで時々恐ろしく良くできたカットがある。アクションシーンはもっとスピード感が欲しいところ。劇伴とテーマ曲がなんだかシーンとマッチしてなくて盛り上がりに欠ける。声優のキャスティングは良い。70年代、80年代アニメの行き着くところはだいたい「愛」。最後はなんかこじんまりとした戦い。そしてまた一つTUTAYAの店舗が消滅した。これを借りた錦糸町のTUTAYAが…。
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