ピンフまんがん

東京の女のピンフまんがんのレビュー・感想・評価

東京の女(1933年製作の映画)
3.7
小津作品でも短編ともいえないかもしれないが46分と見やすい。しかし濃厚な一瞬を味わえる。
この時代での光と影とかまだまだ粗削りだと思う反面、演出や演技の、一瞬の間のとり方が天才的で、しっかりと喜怒哀楽を煽っている。アニメの表現っては感情を出しやすく観衆がわかりやすい絵になりやすいのだが、その基本的なことをこの時代のこの映画でしっかりとそれを表現している。当時の海外映画を相当研究していたのだと察する。でなきゃあんな演出はちょっとできない。
それにしてもこんな荒っぽい脚本を書くんだとびっくり。戦前の若き日の小津の姿が微笑ましい。
そして男女の違いをくっきりと、強い女性をこの時代でここまで描けるのもただただ驚き。
さらに現代の「マスゴミ」の姿がもう頃から!(≧◇≦)