ATSUSHI

プリンス/アンダー・ザ・チェリー・ムーンのATSUSHIのレビュー・感想・評価

3.9
今年は刺激はたくさんあったけど、寂しい事で終わるのは一体何なんだろ?
哀切といえばこちら。大好きなプリンスの映画であり、あろう事かラジー賞で有名になってしまった作品。アルバム『パレード』のミュージックフィルムであるのは知ってても、ロミジュリ的か物語だったのは一つの発見。ただ『パープル・レイン』と違って変にストーリー仕立て(しかも下手)になってる処は視聴者の食いつきの悪さも納得してしまったり。
それでもコメディとジャンル謳われてるだけあって、WRECKA STOWの爆笑シーンは必見!

『パレード』といえば、プリンスの中でも異色なアルバムと記憶してて
イントロのChristopher Tracy's Paradeでいきなり最高潮かと思いきや、
表題曲Under The Cherry Moonまでテンションダウンしては
Girls&Boysでジャズテイストならではの盛り上がりを見せては、変なところで切れるLife Can Be So Nice
神インストVenus De Milo
神曲Mountains(エンドロールかっこいい!)に繋ぎが美しいDo U Lie?
シングル曲KISS
劇中の使い方もカッコいいanotherholeinyohead
刹那バラードSometimes it snows in Aprilで〆る
といった具合にバラエティ豊かだけど、初聴は変化に戸惑ったのも確か。紫どころか色彩すら消してしまってるから、その違和感も正しかった。

映画作品として評価するにはどんなに厳しくても、プリンスを多元化する作品として間違いなく貴重であり、レンタルどころかソフト購入すら難しくなったなかでのU-NEXT鑑賞は本当に助かった。
それにしても、タメでプリンス知らない人多すぎ。せめて『1999』の高圧感ぐらい知っていただかないと話にならないんだが