まりぃくりすてぃ

八月のクリスマスのまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

八月のクリスマス(1998年製作の映画)
2.9
台湾ニューシネマみたいな “しっかりした” アナログのフンイキで進んだ。けど、30分ぐらいで「恋愛の想い出を置き土産(or冥土の土産)に、死別していく話でしょ」と予想ついて、そこからは、シンミリ・シンミリ・シンミリさせようとする劇伴が(静かめとはいえ)押しつけがましく聞こえた。
死が悲しく淋しいのも、人と人の両思いが素敵なのも、当たり前。それ以上の何かをくれるわけでもないドラマが、結局押しつけがましいんだよね。劇伴のせいで。
主演男優が全然やつれてなくて死相が出てないし。
ラストに向かっての主人公たちのウジウジとかね。
そして主役男性と比べ、女性の側の実人生がほとんど描かれてない。女の子は行きずりのkawaiめの野良猫扱いか。。
音楽に纏いつかれて作品がいつまでも離陸できない口惜しさは、『フンクイの少年』と同じ。そして、とうとう、メソメソの滑走路をゆっくりゆっくり走っただけの “滑走路映画” に終わる。

中盤の、お婆さんの再撮影シーンが唯一すばらしかったな。
遊園地の花嫁へのチラ見は、巧い表現だったが、プラス一秒見つづけてほしかった。

もっかい褒めとこ。お婆ちゃんの再撮影シーン、美しかった。年の功だった。お婆ちゃぁん💗💗