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次郎長三国志 第一部 次郎長売出すのkoyamaxのレビュー・感想・評価

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大親分に俺はなる!第一弾。

清水の次郎長とゆかいな仲間達による痛快侠客時代劇。

途上で出会った様々な生い立ちの仲間と共に冒険し、海道一の大親分に登ってゆくまでの過程を描くという少年漫画的な醍醐味があるシリーズです。

時代劇というと、渋めに決まった構図と緊張感。聞き取りづらいし、普段使わない謎の単語が出る、なんかみんな大仰。
みたいな取っ付きづらさがあるのですが、この作品はそうした部分はなく、
どれだけカジュアルな人柄で盛り上げられるのかというところの方が大きい要素です。


東宝のこのシリーズ9作と東映リメイクの4作があります。
しかも両方マキノ監督ですので、13作品がマキノバースで展開されています。最初はどれから観ればいいのかよくわかりませんでした。。

自分は東映のリメイクの方からみてしまったのですが、こちらの小堀明男主演のほうが、シナリオはほとんどおなじものの、もう少し先の方まで描いているようです。


リメイクの鶴田浩二主演ですと、すでに完成された親分テイストで、その分まわりが愉快のやつらで面白い!みたいな感じになっていますが、
こちらの小堀明男の次郎長は細かいことは気にしないおおらかさや無邪気な雰囲気があります。
どちらも魅力的に感じましたが、今作のほうが少年漫画の主人公を彷彿させてくれます。

仲間と共に(いい意味で)テンション高い部活帰りの学生たちのような、気兼ねのない方言や会話のテンポに妙味があります。
できれば仲間の一人になって一緒に盛り上がりたいみたいな空気感があります。


というか、雑になっちゃいますけど、骨子はマーベルやジャンプとそんなにかわりません。
泣いて笑ってなんでもありな仲間達とわちゃわちゃする感じ。戦う時は戦う。心意気に泣けるみたいな感じは親和性あるかも。
MCUとか、ガーディアンズオブギャラクシーぽさ好きな方とか入りやすいかもしれません。
仲間集めということでは七人の侍っぽさもありますが。。

向こうから勝手に仲間になるというところが本シリーズらしさですかね。。


そもそも仲間集め自体、エンタメの面白さを担う大事要素ですね。
仲間集めるの大変ですからね^^;
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