【名作を観ようシリーズNo.123】
《めんどうくさいけど、いとおしい。いろいろあるけど、一緒にいたい》
橋口亮輔監督作品。
”東京タワー…〟の流れでリリー・フランキー出演作品を。
U-NEXTにて再鑑賞。
これは、90年代を舞台にしたある夫婦の10年間の愛の軌跡。
個性派俳優が揃ったキャスト陣が、自然に重なり合う。
演出が秀逸で、1人1人の味がスパイスとなり染み込んでいる。
90年代に話題になった事件をモチーフにした数々の裁判のシーンは、コミカルとシリアスのバランスが良く見応えがある。
夫婦を演じるリリー・フランキーと木村多江の長回しのシーンは、演技とは思えない空気感が漂い、リアリティに溢れていて素晴らしい‼︎
夫婦には様々なカタチがある。本作で描かれているような価値観の違う夫と妻。世の中の夫婦の多くはこんな感じだろうか。ウチもだけど…。
価値観の違いを埋めるもの、それが”絆〟なのかもしれない。
連れ添っていると色々とあるもので。夫婦人生も”山あり谷あり〟。
それを共に支え合って乗り越えていくことで、本当の”夫婦の絆〟が生まれるのだろう。
夫婦には理屈だけでは説明できないものがある。
そんな夫婦の葛藤と再生を描いた名作です。
