ばーとん

瀧の白糸のばーとんのレビュー・感想・評価

瀧の白糸(1933年製作の映画)
1.0
原作「義血侠血」における奇妙な縁と意外な場所での再会、という鏡花らしい怪談奇談を、ヒューマニズムたっぷりのお涙頂戴のメロドラマに改悪してる。女の故意の殺人を、男に襲われた結果の過剰防衛のように改変してるし。小説では法廷で再開した青年が女を淡々と責め立てるんだが、この映画は開廷前に二人きりで会ってたっぷり愁嘆場を演じさせてる。美しい物語が台無し。溝口は映像は天才的だが、人間に美を見出す才が無い。
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