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阿修羅のごとくのsuzumeのレビュー・感想・評価

阿修羅のごとく(2003年製作の映画)
3.0
昭和…遠くなったな…

家族、姉妹、夫婦、愛憎、性愛、感情
すごいミルフィーユなんだけど、表面はさほど荒れない
荒れないのはこの時代の男、女の役割、価値観、などのおかげ
ギリギリ修羅場にならない

そのギリギリで抑えられてるけどチラつく修羅場臭がすごい昭和の時代の匂いを感じる

デジタルの波はまだ無くて
戦後、高度成長期よりは後でバブルの前
事務員はダサい制服
電話はダイヤル式
帳簿は手書き
男と女と役割は分かれてて、男の世界と女の世界があって
踏み込むべきか
黙認するのか
争うのが良いとは限らないけど
心中穏やかでは無いし
感情の厚みがすごい

元はnhkの連ドラだったのね
リアタイで観たら次が気になって仕方がなかったと思う

あとドラマの中の日本は小綺麗で、言葉使いも所作も淑やかで
暮らしに流れる時間もゆっくりだった

ドラマの時代も決して暮らしやすく楽では無いと思うけど
今はもっと時間も無いしお金も無いし、間取りは狭く忙しない

向田邦子が今ドラマを書いたら、どんなだったかな、観てみたかったな
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