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スパイダーマン2のYYamadaのレビュー・感想・評価

スパイダーマン2(2004年製作の映画)
4.1
【マーベル・シネマのススメ】
・SONY'sスパイダーマン・ユニバース②
〈サム・ライミ2〉
◆監督:
 サム・ライミ 
◆ヴィラン:
 ドクター・オクトパス

〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・大学やアルバイトに加え、スパイダーマンとして闘うピーターは、憧れのメリー・ジェーンとすれ違うばかり。スパイダーマンへの復讐を誓う親友のハリーともうまくゆかず、人間関係に悩む。
・そんな時、優秀な科学者であるDr.オクタビウスに会うが、彼は実験中の事故で凶暴な怪人ドクター・オクトパスに変身してしまう…

〈見処〉
①運命さえも敵なのか。
 挑まなければ、越えられない。
・『スパイダーマン2』は、2004年に製作されたスーパーヒーロー映画。前作『スパイダーマン』(2002)からサム・ライミ監督、キャストのほか、音楽、特殊効果スタッフも続投。
・「もうスパイダーマンにはならない…2度と」…。ヒーローとしての使命に迷いが生じ、超人的な力が消え始めるピーターの苦悩を描く第2作は、前作から特殊視覚公開が飛躍的に向上し、第77回アカデミー賞において視覚効果賞を受賞した。
・本作のヴィランであるドクター・オクトパスは、端役として『レイダース/失われたアーク』冒頭の道先案内人役を務めたことでも有名なアルフレッド・モリーナが登用された。なお、そのキャスティング候補には、ロバート・デ・ニーロ、アーノルド・シュワルツェネッガー、サム・ニール、エド・ハリスら錚々たるメンバーに加え、前作『スパイダーマン』のプロモーションのため来日したサム・ライミ監督と、『死霊のはらわた』の大ファンとして異様なほど意気投合したと言われる竹中直人も候補に上がったという説もあるが、その真偽は不詳。

②トビー・マグワイア
・本シリーズに主演する、1975年生まれのトビー・マグワイア。彼のキャリアは、1992年頃からTVドラマで注目を集めはじめ、レオナルド・ディカプリオ主演『ボーイズ・ライフ』(1993)、アン・リー監督『アイス・ストーム』(1997)、アカデミー脚色賞受賞作『サイダーハウス・ルール』(1999)など、質の高いインディペンデント系作品で活躍する若手演技派俳優であった。
・それが一変、26歳にて本シリーズのピーター・パーカーに抜擢され、一気にメジャー俳優に仲間入り。ヒーロー映画に対する彼の功績は、一般人の雰囲気を残したまま、肉体は鍛え上げたヒーロー像を作り上げた点にあると言われる。
・しかしながら、一躍メジャー俳優となったマグワイアは、ゴシップでも注目を浴びるようになる。本作『スパイダーマン2』撮影時には、サム・ライミ監督と衝突。シリーズ第3作の代役候補に、MJ役のキルスティン・ダンストと当時交際していたジェイク・ギレンホールが噂されるようになると、焦ったマグワイアは当時の婚約者(後に結婚→離婚)の父親が、ユニバーサル・ピクチャーズの社長兼CEOという業界のコネを使って、降板の危機を脱したという風評は有名である。
・また、大のポーカー狂と知られるマグワイアは、世界的トーナメント「ワールドシリーズ・オブ・ポーカー」に出場するばかりか、ビバリーヒルズの高級スイートで開催される、セレブ御用達の闇ポーカーの常連として、3年間で賭け金4,000万ドルを受け取ったと言われている。
・2011年には、30万ドル以上の賭け金を取られた男性から訴訟を起こされ、2014年に発表されたゲーム主催者のモリー・ブルームの著書では実名で登場。抜群の演技力で心理ゲームを仕掛けて惑わし高額の掛け金を誘導。モリーに対して巨額なチップの対価に屈辱的な行為を要求するなど、マグワイアの悪行が暴露されてしまう。これらの出来事は、ジェシカ・チャステイン主演の『モリーズゲーム』(2017)で描かれ、同作品に登場する指南役「プレイヤーX」は、トビー・マグワイアがモデルであると言われている。
・これらの出来事ユニバーサル経営者の娘との離婚の遠因となり、近年では銀幕から遠ざかっているマグワイアであるが、果たして最新作『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』では、再び彼の勇姿を見ることが出来るのだろうか?

③結び…本作の見処は?
アメコミ最高峰作品。
◎: ヒーローとしての自覚~大いなる責任に対する葛藤を描く。MJへの「恋愛感情」と「すれ違い」は非常に切なく、一般人の感覚からしても、非常にエモーショナル。
◎: 前作から特撮場面の品質が大きく向上。特に、暴走列車を停止させるシーンは素晴らしい。
◎: スパイダーマンに命を救われた列車乗客たちがピーターの素性を守る場面は、スパイダーマンが「親愛なる隣人」と愛され続けていることを現したアメコミ映画有数の胸熱シーン。
○: 本作のヴィラン「ドクター・オクトパス」はPS4ゲームのラスボス。ゲームプレイヤーは本作を胸にプレイを。
○: 前作にて死亡しているベン・パーカーとノーマン・オズボーンは、僅かな時間ながら、本作でも続投。とくに、人気俳優であるウィレム・デフォーがこのような端役で登場することは、公開当時に大きな驚きを与え、本作以降に製作されたシリーズもの映画のキャスティングに影響を与えた。
▲:「アメコミ映画、最高峰」の認識で再鑑賞してみたが「すれ違い」シーンに大きな時間を割き、アクションの密度や作品のテンポは前作より劣る。
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