千年女優

スパイダーマン2の千年女優のレビュー・感想・評価

スパイダーマン2(2004年製作の映画)
4.5
元祖スパイダーマン・トリロジーの第二弾で、親愛なる隣人としてのヒーロー活動に明け暮れ着実に市民からの支持を得る一方、前作での戦いの反省や因縁から恋焦がれるMJや親友ハリーと疎遠になったピーターが、核融合実験の失敗によって誕生したヴィランのドクター・オクとの対決を通して生じる葛藤とその成長を描くヒーロー映画です。

陸上のクモvs海中のタコという地球上では稀少な八本足の生物を模したヒーローとヴィランの戦いが繰り広げられる作品だ、変幻自在で多角的であるが故に実写化不可能と言われてきたスパイダーマンのバトルを進化した映像技術が実現しています。これがスタンダードとなったことで後に多くのSFアクション映画の名作が生まれていきました。

ドクター・オクの誕生の経緯や煮えきらぬピーターとMJには若干のフラストレーションは感じつつも、人間臭さが魅力の「おらが街のヒーロー」の良さが十二分に表現された物語はよく出来ていて、終盤のスパイダーマンを守るために市民が立ちはだかるシーンはアメコミヒーロー映画史上でも屈指の名場面で何度見ても心を掴まれる一幕です。
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