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ゴールド・ディガース35年のsonozyのレビュー・感想・評価

ゴールド・ディガース35年(1935年製作の映画)
4.0
サマーシーズンを迎え、裕福な客が集まる高級リゾートホテルが舞台。
上得意の大富豪プレンティス夫人が、4度も離婚歴のある放蕩息子ハンボルトと、金持ちだが変わり者のオッサン・ソープ氏と婚約させられている20歳のアンを連れやってくる。
夫人はドケチで、チップも25セントを4人のポーターで分けろというレベル。笑

ソープはアンと結婚する気があるようにも見えず、趣味の嗅ぎタバコの研究所の執筆に夢中で、ホテルに手配させた速記者ベティと部屋に籠もりきり。
アンは、せっかくの夏休みに遊びたいと母に訴え、母は渋々認めるが、アルバイトでフロントに立ち評判の良い医学生ディックを見張り役に頼む。

婚約者アーリーンのいるディックは渋々引き受けるが、買い物や映画、夜のボートなどを共にしていくうちに、2人は愛し合うようになっていく。

一方、プレンティス夫人は恒例のチャリティーショーを開催する予定。
ホテルのマネージャー・ランプソンは、金払いが悪く迷惑をかけている客、ロシアの元舞台演出家ニコレフにその演出をやらせ、夫人に大金を払ってもらい、ニコレフの宿泊代や自分の取り分も得ようと考える。
ニコレフと、美術担当のシュルツ、ランプソンは夫人と製作費の調整に。
更に、速記者ベティはソープ氏をゆすろうと策略し・・・

本作はバースビー・バークレイがミュージカルパートのみでなく監督も担当しているため、冒頭の開業準備するスタッフのダンス、ニコラスが演出する刃物を持って踊る練習シーンなど、キャストの駆け引きも楽しい。

そして見どころは、美女たちが奏でる白いグランドピアノが何十台も並び、うねり、動き回る壮大なミュージカルシーン“The Words are in My Heart”と、ラストのユニークな演出のクライマックス“Lullaby of Broadway”。これが見れただけで大満足です。

原題は『Gold Diggers of 1935』のはずですが、何故か邦題は、36年ですね。笑
他に『Gold Diggers of 1937』というのもあるようで。。
当時は“ゴールド・ディガーズ/Gold Diggers”が流行語だったんでしょうか?
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