吉田

わるい仲間の吉田のレビュー・感想・評価

わるい仲間(1963年製作の映画)
4.0
2人の男と1人の女とパリの雑踏と手持ちカメラだけで映画が成立している。
照明も無いのにあれだけ撮れるのは才能だけで映画を撮っている感が凄くてゾクゾクするけど、内容は至ってどうしようもなく普遍的な男2人の日常映画のようだ。頭頂部の毛量が頼りない男が滑稽でとても良い。
ユスターシュの映画はナンパから始まるが、視点を変えればロメールが絶賛していたのも頷けるようにユスターシュの性癖みたいなものが見え隠れしている。限りなく芸術に近い映画、と言うのは大袈裟だがどの時代に生まれていても素晴らしい映画を撮っていたに違いない。
吉田

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