ギリシャの巨匠 テオ・アンゲロプロス監督作品
準備中の作品の主役を探しあぐねている映画監督の現実と、映画世界を二重構造で描く
“映像詩人”ですからポスターでわかるように、相変わらず鬼のようにロケーションや構図からカット全てが完璧なまでに美しい
特に寒々とした風景のロングショットが最高だったし、まるで絵画のような芸術的シーンの多さは唯一無二のアンゲロプロスの世界
ストーリーは至ってシンプル
それでいて終始哀愁感の漂う中で、宗教的かつ神秘的な雰囲気をかもし出す映像の美しさに魅了される
お馴染みですがやはりラストカットは鳥肌が立つほど素晴らしく、この桟橋のシーンがいぶし銀のように渋く重厚な味わいを残し、置き土産のようにして桁違いの余韻を堪能させてくれる
比較的少ない音楽もゾワゾワするほどドンピシャのタイミングで流れ出すのもたまらない
〈 Rotten Tomatoes 🍅-% 🍿89% 〉
〈 IMDb 7.8 / Metascore - / Letterboxd 3.9 〉
2021 自宅鑑賞 No.487 GEO