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ジャズ大名のryusanのレビュー・感想・評価

ジャズ大名(1986年製作の映画)
3.4
ラストで楽隊が全滅して音楽が途絶えた「血と砂」に対して、最後の最後まで音楽を奏で続けた「ジャズ大名」。「血と砂」(1965年)で戦争に対する音楽の無力さを嘆いた岡本監督が、それから20年後の本作品でついに音楽が戦争を超える境地に達したと言える作品。そして更に30年たった2018年、今でもこの映画が全く古さを感じさせないのがその確信が正しかった事を証明している。2つの作品を対比する事で、改めて監督の戦争の愚かしさへの嘲笑と平和への強いメッセージを感じる。
ただし音楽映画として観た場合の日本人独特のリズム感についてはあえて触れないでおきましょう。

戦争を知らない世代に良い戦争映画は作れるのか?について9/8からのブログに書いてますので興味のある方はどうぞ。
http://blog.livedoor.jp/filmactors/
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