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我が至上の愛 〜アストレとセラドン〜のhoshikazukanjoのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ロメール先生、スケベを極めて逝かれたのだなあ…!!
ロメールのコスプレ映画は現代のものに比べてそこまでハマらなかったから、これも序盤まではほ〜ん?という感じ(どんな感じ?)で観ていたのだけど、森の中で偶然アストレに再会してしまうシーンからが抜群に面白いしエロさのギア全開でめちゃくちゃウケた😂DVDリーフレットのロメールインタビューに「本作のエロチシズムは、そのまま原作のエロチシズムであり、それ以上でも以下でもない。古典作品をぞんざいに扱って、必然性などまるでないのに勝手に裸のシーンを付け加えたりする監督、特に舞台演出家を、私は好きではない。オノレ・デュルフェの原作にもあるヒロインのひとりが胸を露わにするシーンなどは、私はひたすら忠実に描写しているまでである。ただ、オノレ・デュルフェにおいて裸体は禁止行為ではない。当時の絵画においても事情は同じである。なので、私がそれをあえて禁じる理由はまるでなかったのである。」と弁明していてなおのことウケた😂

作画がウォーターハウスだしティツィアーノ。原作は17世紀につくられた作品なのでどちらも年代ズレてるのだけど、私はそう思った。すごいコラボだ。そんでもってロメール作品史上最もイラつく野郎が出てくる😂揶揄うことに余念がない手に負えないやつ…。この手のウザさは他作品には無かったな。笑

「愛は愛のみを望む神だ。世界の中心だ」という台詞に、『男性・女性』のレオをしっかり思い出した。可愛いね〜。

柔らかい陽光に包まれたアストレとセラドンの激しいキスの応酬になんだか泣ける。これがロメール作品ラストシークエンスとは。愛の人なのね、ロメール先生……。
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