ゴダールマラソン。2001年作、21世紀のゴダール。ここにきて、80%くらいをモノクロ映像が占めるゴダール流の愛をテーマにした作品。
とにかく映像の美しさが尋常じゃないくらい際立ってて、ひとつづきの物語というものはほぼ存在せず、音楽と台詞と映像のコラージュのスタイルは変わらず。
そして、商業主義に対するむず痒さを爆発させて、執拗に“北アメリカ”を批判する。「マトリックス」のポスターが映るシーンがゴダール作品にあるとは!(やっとこの年代まできたか。)
愛とは何ぞやということをポエティックに表現。人の顔のアップが深みがある。
“愛の基準とは基準を超えて愛すること”
やはり80年代後半からのゴダールを映像を楽しむ作品としては好みだ。
※特典映像のゴダールのインタビューがめちゃくちゃ面白い。引用についてのくだり。映像を撮った瞬間に、されは何かの引用と引用である、、名言だ。
カメラを物に向けるということは、物を受け取ること。撮るのではなく。
誰にでも絵を描けると大半の人は思っている。想像という行為は、分散し、全体が見えないものを全く違う形に変えて表すこと。
テレビは生の伝送だからこの問題は起こらない。報道もサッカーも創造ではないから。
名言だわ。
思考法は画家と小説家に近い。