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嵐の孤児のchiyoのレビュー・感想・評価

嵐の孤児(1921年製作の映画)
4.5
2023/7/6
150分の完全版を鑑賞。ギッシュ姉妹の共演作で、作中でも赤ん坊の頃から一緒に育てられた姉妹のような関係。そして、タイトルに冠した通り、二人に起こる出来事はまるで嵐のよう。時はフランス革命前夜、リリアン演じるアンリエットは貴族たちの横暴を目にし、ドロシー演じるルイーズは老女に虐待され貧困を体感する。ドロシーが視力を失っているという設定も絶妙で、互いに近くに居ながら再会できない、そのじれったさが秀逸。また、矢継ぎ早に様々なことが起こり、150分という時間を感じさせない面白さ。最後の最後までハラハラさせられ、ラストのほのぼのな余韻も素晴らしかった。なお、ダントンやロベスピエールも登場し、特にダントンはアンリエットの人生に大きく絡んでくる。グリフィス作品は短編しか観たことがなかったので、今後は長編も観ていきたい。
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