大大大映画ファンなのに、この日本映画史上トップ層にランキングされる本作をナゼダカ見ていなかったこと悔いる。20代で見ておくべき作品だった。工藤夕貴に代表される女子中学生のアンバランスな魅力はふんだんに描かれているし、本作が所謂「ロリコン」に社会的認知をそれなりに与えたのかもしれない。
また、三浦友和は当時アイドルを脱皮する年齢で、本作がまさに三浦友和、無職になるか、それとも今後映画の世界で生き残るか？後のキャリアの分水嶺だったんだろうと思う。山口百恵の夫としか言われず、頭打ち状態だったのを、本作で「つまらない男」から脱皮したんだな、そして現在の真面目な中に垣間見える壊れたキャラクターの演じられる息の長い役者に成長したんだなと納得。
終始カオスな「台風」による人々の壊れ方がたまらん。相米監督の人間の本質を暴露する作風の柱となる一作。
