約10年越しに2回目を観たけど後味はやっぱり同じで、自分は好みではないかなぁ。
絵は可愛いしCGも素晴らしいんだけど、明確な善悪の対立のようなものを描きながらそこに全く複雑さがなく、(日本人の)誰も傷つかないようなところに収めている感じがまず自分の好みではなかった。
それからこの映画を貫く浮世離れした能天気さ。無自覚ならあまりに「日本らしい」と思った。「能天気」なことに何の問題もない。ただこの作品の場合その質感が空虚。主人公一家以外の人たちが完全に主人公のために都合よく存在する人たちになっていて、世界中を巻き込んでいながらこの映画の中に人は描かれていないと思った。
無邪気にこの作品が存在しているとしたらそのこと自体に暴力性すら感じる。必要があって観たけど、中盤以降はかなりストレスを感じて苦しかったのが本音。
加えて、小ネタ的に挟まれる親戚のおじさん他の下ネタ？がシンプルにきついです…
CGのキャラクターが個性があってどれもとても可愛くて素敵だったのが好きなところ。
